土と器2026
海を渡って、ニューヨークで個展を開きました。京都の山の土が、遠い街の人の手に渡っていくのを見るのは、なんとも不思議な心地でした。言葉は通じなくとも、器を撫でる指先はどこの人も同じでした。
海を渡って、ニューヨークで個展を開きました。京都の山の土が、遠い街の人の手に渡っていくのを見るのは、なんとも不思議な心地でした。言葉は通じなくとも、器を撫でる指先はどこの人も同じでした。
一年中、ろくろを回していた気がします。朝の光の中で回し、夜は虫の声を聞きながら回す。春には山桜が散るのを窓から眺め、夏は汗が土に落ち、秋は焚き木を集め、冬はかじかむ指を湯で温めながら、ただ回し続けました。展覧会のためと思って始めたのに、いつのまにか、回すこと自体が祈りのようになっていた。手のひらの中で土がめぐり、季節もめぐっていきました。疲れたけれど、不思議と満ちていた一年です。
長く付き合ってきた窯を、ようやく新しくしました。火の入り方が変わると、土の表情もまるで違って見えるものです。古い窯に手を合わせてから壊したとき、少しだけ寂しくなりました。新しい窯と、これからゆっくり仲良くなっていきます。